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自己状態理論(self-awareness theory)

私たちは普段、テレビの映像や周囲の風景などの外部の情報に注意を向けていますが、例えば大衆の面前でスピーチをしたり、鏡の前で化粧をしたりするときは自分自身を意識せざるを得なくなります。このように自分を意識することを自覚状態と呼びます。

そして、大衆の面前でのスピーチでは「なかなかうまく話ができない」とか、鏡に映った自分の顔を見て「他の人にくらべてかわいいくない/かっこよくない」とネガティブに考えがちです。 このように自覚状態では理想の自己と現実の自己での不一致が生じ不快感が大きくなり、注意を転換するか、現実を理想に近づけようとします。これが自覚状態理論です。

いくつかの例をあげてみます。
インターネット掲示板で匿名で投稿するときは誹謗中傷や反社会的な言動をする人でも、名前や所属を明らかにして自分に意識を向けた状態では「社会的に望ましいことをする自分」という理想に近づくために、そのようなことはできないでしょう。
また、写真に写った自分の姿から目をそらしたくなることも経験があるのではないでしょうか。これは自覚状態から注意を外部に転換しようとしている例です。


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