「"ピザ"って十回言ってみて」と言われて、次に「じゃあここは?」と言ってヒジの部分をさされると、思わず「ヒザ」と答えてしまうような遊びはよくありますね。このように、先行した情報の処理が後の情報の処理に影響を与えることを、プライミング効果といいます。
この効果は、直前にある情報を活性化させて利用できるようにすることで、次の瞬間の判断にそのまま使われてしまうために起こります。判断の直前になんらかの情報が与えられることで、その情報に基づいた処理が自動的にされてしまいます。
さきほどの例のように、先行した情報と同方向で後続に影響がでることを、
同化効果と呼びます。逆に、「"ピザ"って十回言ってみて」というクイズをあなたが知っていたとします。このときは「ああ、ひっかけクイズだな。注意しよう」と警戒して、思わず「ヒザ」と答えてしまうことはなくなります。このように、先行した情報と逆方向で後続に影響がでることを、
対比効果と呼びます。
プライミング情報に気づいていない場合では、その情報が無意識のうちに処理され、同化効果を引き起こし、それに気づいている場合では対比効果を起こすことが知られています。