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外見の影響(physical attractiveness)

私たちは、「あの人は美人だからモテる」とか、「あの人はタイプじゃない」などと、異性選択の際に外見的魅力を考慮することがあります。では心理学では外見的魅力の影響をどのように考えているのでしょうか。

美人ステレオタイプ(physical attractiveness stereotype)

Walsterらは、外見的に魅力的な人物については、社会的に望ましいパーソナリティを有していると考える傾向にある、つまり、美人は内面も良いと考えがちであるということを実験的に検証しました。これを、美人ステレオタイプと呼びます。美人とは言っていますが、実際には女性にも男性にも容姿が良い人物について当てはまります。

この美人ステレオタイプは、暗黙のパーソナリティ観に由来していると考えらます。

また、容姿が魅力的でない子供は、魅力的な子供に比べ、悪いことをしたときに厳しく怒られることが多いことも実証されています。

逆美人ステレオタイプ(anti physical attractiveness stereotype)

美人ステレオタイプの事実に対して、「逆に美人は性格が悪い」のではないかと反論する人がいるかもしれません。実際に、美人が悪い評価を受けるという研究もあります。

その実験はこうです。男性参加者は女性実験者より自分の性格についての評価を伝えられます。このとき、"美人から良い評価を受ける"、"美人から悪い評価を受ける"、"美人でないひとから良い評価を受ける"、"美人でない人から悪い評価を受ける"という4つの状況で好意度が最も低くなるのは、"美人から悪い評価を受ける"場合であることがわかりました。つまり、美人からネガティブなことを言われると悪い印象を受けやすいということです。このことを、逆美人ステレオタイプと呼びます。

美しさ以外の影響

外見に関しては異性の美しさが好意にもっとも影響を与えていますが、その他にも、初対面の異性の外見から"家庭的"や"思いやりがある"などの内面的情報を読み取っており、その情報も異性選択に影響しているという報告もあります。


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